第七十番札所 本山寺
第六十九番札所「観音寺」から第七十番札所「本山寺」へ、約5km徒歩約1時間20分、自動車約15分。)
財田川沿いの道を進むとのどかな田園風景の向こうに五重塔が見えてきます。
重厚な仁王門や馬頭観音を祀る本堂は国宝に指定され、凛とそびえる五重塔は明治43年(1910)再建されました。
八十八ヶ所唯一の本尊馬頭観音「本山寺」
四国霊場では第三十一番「竹林寺」、第七十五番「善通寺」、第八十六番「志度寺」とこの本山寺の4ヶ所だけという五重塔。
本山寺の創建は大同2年(807)平城天皇の勅願により、弘法大師が建立したという伝説が語り継がれています。
天正年間(1573~1592)には土佐の大名長宗我部元親に襲われたが、焼失は免れました。
そうして21世紀の今もなお広大な境内に現存する建造物のひとつが仁王門。
円柱の八脚門で国の重要文化財に指定されています。
仁王門をくぐって境内へ正面には寄棟造り、本瓦葺きの本堂は正安2年(1300)に建てられたもので、昭和30年の解体修理を経て今日も重厚な姿を見せています。
鎌倉時代の寺院建築として国宝に指定。ほか、天文16年(1547)建立とされる鎮守堂も必見です。
太刀受けの弥陀
本堂には本尊の馬頭観世音菩薩(秘仏)が安置されています。
本尊脇侍の阿弥陀如来は「太刀受けの弥陀」とも呼ばれ、こんな言い伝えがあります。
長宗我部元親が本堂に攻め入った際、当時の住職は兵士たちの軍勢を食い止めようとして、果敢にも身体を張って押しとどめたが、住職は兵士に腕を切られてしまいます。
そうして境内に押し入った兵士たちの前に姿を現したのが阿弥陀如来像。
その阿弥陀如来の右ひじから流れ落ちる血を見て、兵士は驚き境内から兵士が逃げ出していき、本堂は兵火を免れたといわれます。
この仏は「太刀受けの弥陀」と呼ばれています。
ちなみに馬頭観世音菩薩を本尊にするのは八十八ヶ所ではこの寺のみで、馬が草を無心に食べるように人間が持つ怒りや欲、悪心、悩みを食べてくれると言われています。
それにちなんで境内には2頭の馬の像があります。
次の第七十一番札所「弥谷寺」までは約12kmの道程です。
七宝山 本山寺(しっぽうざん もとやまじ)
宗派:高野山真言宗
本尊:馬頭観音 開基:弘法大師 創建:大同2年(807) 御詠歌:本山に誰が植えける花なれや春こそ手折れ手向けにぞなる 真言:おん あみりとう どはんば うん ぱった そわか 〒769-1506 香川県三豊市豊中町本山甲1445 アクセス:さぬき豊中インターチェンジから観音寺市内向きに国道11号線へ。観音寺信用金庫がある交差点を右折して直進。本山寺の五重塔が見え、左に駐車場があります。 TEL:0875-62-2007 拝観:境内自由 駐車場:普通車:20台無料 宿坊:なし |
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琴弾廻廊
琴弾廻廊(ことひきかいろう)は香川県観音寺市、琴弾公園の近くにある日帰り温泉です。
海と夕日と野天風呂が自慢の天然温泉。
目の前に広がる有明浜から地中を通してろ過された海水を利用した「潮風呂」、1200年前のお風呂を再現した「釜風呂」をはじめ、泡沫浴風呂、古代檜漆風呂など多種多様な温泉が楽しめます。
お食事も四季折々の旬な食材を用いてバラエティ豊かなお料理を満喫できます。
琴弾廻廊のホームページは、https://kotohiki-kairo.co.jp/
所在地:香川県観音寺市有明町6番6号 TEL:0875-24-4567
四国八十八カ所地図
1番 霊山寺 | 31番 竹林寺 | 61番 香園寺
お礼参り |