第三十六番札所 青龍寺
第三十五番札所「清瀧寺」から第三十六番札所「青龍寺」へ、約15km(徒歩約4時間30分、自動車約1時間)
寺に向かう参道は山裾を曲がりながら急坂を登る、路傍には八十八仏と呼ばれる石仏が点在し、寺へ向かう遍路を迎えてくれます。
やがて石段の途中に仁王門が見え、仁王門左手に朱塗りの三重塔。
仁王門をくぐると行場になっている滝があります。
さらに急で長い石段を登り詰めると、正面に古びた本堂と不動明王の石像、左手に大師堂が建つ。
唐の清龍寺にちなみ建立「青龍寺」
延暦23(804年)遣唐使の一員として唐に渡った空海(弘法大師)は長安の青龍寺で恵果阿闍梨(けいかあじゃり)に真言密教の教えを受ける。
帰国した空海はこの地に一宇を建立して不動明王を安置した。
本堂、大師堂、薬師堂が一直線に並ぶのは唐の青龍寺を模したものです。
高台に立つ海上安全の波切不動
草創には次のような伝説がありました。
唐での修行を終えた弘法大師は帰国にあたって独古杵(どっこしょ)を東の空に投げ、「有緑の地にとどまりたまえ」と祈った。
そして帰国の途に就くのだが日本に戻る船に乗っていたときに暴風雨に襲われました。
そこへ不動明王が現れて風雨を鎮め無事に日本に辿り着くことができました。
後に大師は四国を巡っていた時にこの地で独古杵を発見したのです。
神仏の加護に感謝して不動明王像を刻み、これを本尊とし小さなお堂を建てたのです。
今も荒波を鎮め航海安全の波切不動として、漁民をはじめ多くの人々から信仰を集めました。
第68代横綱・朝青龍(あさしょうりゅう)のしこ名の由来はこの青龍寺からです。
モンゴルから相撲留学していた明徳義塾高校はすぐそばにあります。
青龍寺の石段でよくトレーニングをしていたそうです。
境内はうっそうと茂るビロウの木立に囲まれ、初夏にはアジサイが美しく山寺らしい雰囲気を醸し出してくれます。
納経所は石段のふもとに、弘法大師の師である恵果阿闍梨を祀った恵果阿闍梨堂が建っています。
次の第三十七番札所「岩本寺」までは約58kmの道程です。
独鈷山 青龍寺(とっこうざん しょうりゅうじ)
宗派:真言宗豊山派
本尊:波切不動明王 開基:弘法大師 創建:弘仁6年(815) 御詠歌:わずかなる泉に住める青龍は仏法守護のちかいとぞ聞く 真言:のうまくさんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん 〒781-1165 高知県土佐市宇佐町竜163 アクセス:伊野インターチェンジから国道33号線、県道39号線を通り土佐市宇佐町へ。県道23号線・県道47号線を海沿いに走りバス停留所を右折します。 TEL:088-856-3010 拝観:境内自由 駐車場:普通車20台無料 宿坊:なし |
![]() |
四国八十八カ所地図
1番 霊山寺 | 31番 竹林寺 | 61番 香園寺
お礼参り |