第三十四番札所 種間寺
第三十三番札所「雪蹊寺」から第三十四番札所「種間寺」へ、約7km(徒歩約1時間40分、自動車約20分)
石柱門をくぐると、第三十四番札所「種間寺」境内。
地蔵が並ぶ庫裏の奥へ進むと手前に大師堂、奥に本堂を構える。
地元では「安産の薬師さん」として古くから親しまれ、今でも子安観音堂には底の抜けた柄杓(ひしゃく)が数多く奉納されています。
安産の薬師さんとして有名「種間寺」
寺号の種間寺は、弘法大師が唐から持ち帰った五穀(米、麦、粟、黍、豆)の種をまいたという伝承から名付けられた「種間寺」。
この寺の歴史は古く、日本に仏教が伝来したばかりのころにさかのぼります。
6世紀の敏達天皇の時代に、四天王寺建立のため百済(朝鮮半島)から招いた仏師たちが帰国途中嵐に遭ってこの地に漂着しました。
仏師らが帰路の安全を願って薬師如来像を刻み、安置したのが寺の起源とされています。
江戸時代には土佐藩主の山内公が厚く保護して栄えました。
そうした名刹にもの廃仏毀釈の嵐は吹き荒れ寺は廃寺寸前まで衰退し、明治13年(1880)に復興しました。
現在のご本尊は創建伝承の仏像とは異なり、平安時代後期に作られたものです。
しかし四国では数少ない藤原文化の仏像で、重要文化財に指定されています。
種間寺は古くから安産にご利益ありとされ信仰されてきました。
本尊の薬師如来は一般的に病魔退散など医学を象徴する如来なので、安産も司ることにもなる。
注目するのが子育観音が安置された境内の観音堂「安産の薬師さん」です。
ここには底の抜けた柄杓が数多く奉納されされています。
妊婦が寺に安産祈願すると、寺から授かるのがこの柄杓。
妊婦はこれをお守りとして家に持ち帰り床の間に飾り、無事に安産すれば底抜け柄杓を寺に奉納する風習が伝わっています。
底抜け柄杓が安産のお守りになるのは「底が抜けて産道の通りが良くなるように」とのことです。
次の第三十五番札所「清瀧寺」までは約10kmの道程です。
本尾山 種間寺(もとおざん たねまじ)
宗派:真言宗豊山派
本尊:薬師如来 開基:弘法大師 創建:弘仁年間(810~824) 御詠歌:世の中にまける五穀のたねま寺深き如来の大悲なりけり 真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか 〒781-0321 高知県高知市春野町秋山72 アクセス:伊野インターチェンジから高知西バイパス・国道56号線で春野町方面へ。バス停大橋北詰を左折し県道14号に入る。県道279号線に左折しまっすぐに走ると右手にあります。 TEL:088-894-2234 拝観:境内自由 駐車場:普通80台無料 宿坊:なし |
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