第三十番札所 善楽寺
第二十九番札所「国分寺」から第三十番札所「善楽寺」へ、約7km(徒歩約2時間、自動車約30分)
土佐一ノ宮として古くから開かれてきたこの神辺郷に、弘法大師が巡錫(じゅんしゃく)し、土佐一ノ宮の別当院として善楽寺を建立したのが始まりです。
梅見地蔵で人々に愛される「善楽寺」
うっそうと茂った土佐神社の森、その参道は杉の巨木が続き並木道の突き当りに土佐神社があります。
本殿の手前に幣殿、その手前に大きく左右に突き出た翼拝殿、そして手前に拝殿があります。
参道入口の楼門とともに国の重要文化財に指定されています。
善楽寺には山門はなく入口の両側に石柱が立つのみで、門前から境内が見渡せます。
境内に入り駐車場を過ぎると、左手前に大師堂、奥には真新しい本堂。
本堂は昭和58年に建てられたもので、本堂の向かいの梅に木の下に「梅見地蔵」があり、目、鼻、口、耳、脳など首から上の病に霊験あらたかといわれています。
江戸時代以前、善楽寺と土佐神社は神仏習合の霊場でした。
弘法大師がこの地を訪れ、高鴨大明神の別当寺として神宮寺と善楽寺を建立、善楽寺を第三十番札所と定めました。
それが明治新政府による廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)で、善楽寺は廃寺となり本尊の阿弥陀如来像と弘法大師像は、第二十九番札所「国分寺」に預けられました。
昭和4年に預けられていた大師像が戻され再興したものの、本尊はそのまま安楽寺に安置されていたため長い間、高知県には第三十番札所が2ヶ寺ある状態が続き、「遍路迷わせの三十番」と呼ばれていました。
この事態に平成6年年1月1日を以ってようやく、善楽寺が三十番札所、安楽寺は三十番奥の院として現在にいたっています。
次の第三十一番札所「竹林寺」までは約40kmの道程です。
土佐一ノ宮「土佐神社」
この神社は言わずと知れた土佐ノ一宮で、高知市街地の北東に鎮座しています。
広大な社地を保ち、国道脇の楼門から参道が真北に約300m程続きます。
そして樹齢数百年の杉や檜が鬱蒼と茂る中に、本殿、拝殿、幣殿、鼓楼、絵馬殿などの建築物が立ち並ぶ様は壮観です。
現存の社殿は元亀2年(1571)再建のときのもので、幣殿 と拝殿を合して十字型に造る「入蜻蛉」と称される独特の様式となっています。
この本殿・幣殿・拝殿・鼓楼は国の重要文化財(旧国宝)に指定されています。
所在地:高知県高知市一宮しなね2丁目16-1
土佐神社の公式ホームページは、http://www.tosajinja.i-tosa.com/
百々山 善楽寺(どどざん ぜんらくじ)
宗派:真言宗豊山派
本尊:阿弥陀如来 開基:弘法大師 創建:大同年間(806~810) 御詠歌:人多くたちあるまれるいちのみやむかしもいまもさかえぬるかな 真言:おん あみりた ていせい からうん 〒781-8131 高知県高知市一宮しなね2丁目23-11 アクセス:高知インターチェンジから、高知北環状線を高知市街方面へ向い、県道384号線へ左折。約2km走りバス停一宮神社前を左折し、突き当たり右手にあります。 TEL:088-846-4141 駐車場:普通車20台無料。 宿坊:なし 善楽寺の公式ホームページ、http://www.zenrakuji.sakura.ne.jp/ |
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はりまや橋
♪「土佐の高知のはりまや橋で,坊さんかんざし買うを見た」と、よさこい節のフレーズにもなり、純信とお馬の恋物語でも知られているはりまや橋。
江戸時代に堀川を挟んで商売を行っていた「播磨屋」と「櫃屋」が、両者の往来のため私設の橋を架けたことが「はりまや橋」の由来といわれています。
はりまや橋公園として整備され、川のせせらぎを再現。
長さ約20mの桁橋であるはりまや橋も復元し、純信・お馬のモニュメントも設置されています。
東側にはよさこい節のメロディとともに龍馬や桂浜が現れるからくり時計もあります。
所在地 〒781-6260 高知市はりまや町1丁目
土佐の郷土料理「 皿鉢料理」
山海に囲まれた南国土佐が育んだ名物「皿鉢(さわち)料理」は料理の芸術とも称されます。
中味は大皿に刺身、鰹のタタキ、寿司、揚げ物、煮物、酢の物など海や山の幸を盛り合わせた高知県の郷土料理です。
宴会や祝事の際に供される料理として地元では欠かせないものとなっています。
「皿鉢(さわち)」とは鉢のように大きな皿を意味しており「皿鉢料理」では、有田焼や九谷焼の鮮やかな柄の大皿が使用されます。
現在では直径一尺三寸(約39cm)ほどの皿が良く使われていますが、大きなものでは三尺にもなります。
四国八十八カ所地図
1番 霊山寺 | 31番 竹林寺 | 61番 香園寺
お礼参り |