第十三番札所 大日寺
第十二番札所「焼山寺」から 第十三番札所「大日寺」へ、約27km(徒歩約7時間、自動車約1時間。)
第十二番札所「焼山寺」から下り、鮎喰川沿い県道21号を進んでくると、左手にうっそうと茂る森の中に立つ一宮神社。
大日寺とは県道を挟んで向かい合っており、かつては大日寺は一宮神社の別当寺でした。
阿波の国の鎮守で祭神は大宜都比売命と天石門別八倉比売命。
本殿は国の重要文化財に指定されています。
そのためかつては一宮神社に参り、大日寺で納経を行っていました。
幸せを願う「しあわせ観音」大日寺
徳島市内には5ヶ所の札所があります。
鮎喰川のほとりに建つ境内に入ると、正面に合掌した形のモニュメントがあり、手のひらを合わせた中に観音像が安置されている「しあわせ観音」。
幸せを祈願していくお遍路さんは後を絶ちません。
車の往来が激しい県道21号の反対側が、かつて阿波の総鎮守であった一の宮神社となっています。
境内は老樹に覆われ密教寺院の雰囲気を漂わせているが、戦国時代には「天正の兵火」により堂塔はすべてが罹災している。
その後、江戸時代の前期に阿波3代目藩主、蜂須賀光隆公により本堂が再建され、諸国に国の総鎮守・一の宮が建立されたときには、その別当寺として同じ境内にあり管理に当たっていました。
次の第十四番札所「常楽寺」までは約3kmの道程です。
大栗山 大日寺 (おおぐりざん だいにちじ)
宗派:真言宗大覚寺派
本尊:十一面観世音菩薩 開基:弘法大師 創建:弘仁6年(815) 御詠歌:阿波の国一の宮とはゆうだすきかけて頼めやこの世のちの世 真言:おん まか きゃろにきゃ そわか 〒779-3132 徳島県徳島市一宮町西丁263 アクセス:藍住インターチェンジから県道1号線を徳島市内へ行き、国道192号線と合流すると石井町方面へと走り、鮎喰川沿いの県道21号線を進んで行くと右手にあります。 TEL:088-644-0069 拝観:境内自由。 駐車場:普通車30台無料。 宿坊:あり(150名収容可能) |
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本尊の十一面観世音菩薩
縁起によると大日寺は、弘法大師の護魔修法中に現れた大日如来を本尊として建てられた寺です。
しかし現在、この寺の本尊は十一面観世音菩薩です。
神仏習合時代の本地垂迹(ほんちすいじゃく)という考え方に基づけば、神社に祀られた神々は、仏の衆生(しゅじょう)をすくうために神の姿に変えて現れた姿です。
もともとこの寺にあった大日如来像は脇仏となり、十一面観世音菩薩像が本尊として祀られています。
一宮神社
大日寺はもともと一宮神社の別当院でした。
徳島市の南西部に位置し、大日寺と県道21号を挟んで向かい合っています。
江戸時代には四国八十八所霊場の札所で神仏習合の「一宮大明神」として庶民信仰をあつめていました。
本殿は、寛永七年(1630年)三間社流造で、正面に千鳥破風と向唐破風造の向拝をもうける点に特徴があり、要所の彫刻に極彩色をほどこすなど華やかな意匠をもちます。
徳島県下で江戸時代前期まで建築年代が遡る数少ない大型の神社本殿として貴重です。
本殿は国の重要文化財に指定されています。
四国八十八カ所地図
1番 霊山寺 | 31番 竹林寺 | 61番 香園寺
お礼参り |