第八番札所 熊谷寺
第七番札所「十楽寺」から第八番札所「熊谷寺」へ、約4km(徒歩1時間、自動車15分)
春には桜並木が美しい参道にさしかかると、正面に高さ13m、梁間5mの立派な仁王門が見えます。
右手に弁財天を祀る池、左手に大きな駐車場が広がっています。
その奥に安永3年(1774年)に建立されたという、四国霊場最古の多宝塔がそびえ立ち、
直進してなだらかな山斜面の参道をたどると、やがて急な石段にでます。
中門をくぐって更に石段を登り切った所が本堂です。
本堂は昭和2年に焼失しましたが、再建を経て昭和46年に完成したものです。
左手の石段を登りつめた先、大師堂からの眺望も素晴しい。
徳島平野を一望「熊谷寺」
四国霊場のなかで最大級の仁王門を構える。
寺伝によれば、この寺の奥にある閼伽ヶ谷で修行をしていた弘法大師のもとに、熊野権現が現れて観音菩薩を授けました。
この観音菩薩を胎内仏として大師が千手観音像を彫り、堂を建てたのがはじまりです。
熊野信仰を背景にした寺ということは、熊谷寺という寺号はもちろん、ご詠歌からもうかがえます。
ご詠歌に詠まれた「たきぎとり 」や「水くみ」に来た人物は熊野の修行者でしょう。
次の第九番札所「法輪寺」までは約2.5kmの道程です。
四国霊場最大の仁王門
四国霊場の木造建築で最大規模の熊谷寺仁王門。貞享4年(1687)の建立。
徳島県の指定文化財です。
和様と唐様の折衷様式で、間口は9m、高さは13.2m。
二層の堂々たる山門で左右に金剛力士像は印象的で、二層目の天井や柱には極ごくさいしき彩色の天女の姿などが描かれています。
四国霊場最古の多宝塔
駐車場の先には四国霊場で最大最古の多宝塔がある。
高さ20m余、バランスの取れた均整な姿は、凛とした美しささえ感じさせて食えます。
多宝塔は、安永3年(1774)の建立で、徳島県指定有形文化財です。
内部は胎蔵界大日如来像を中心に、東に阿閦如来、南に宝生如来、西に無量寿如来、北に不空成就如来を祀っている。
普明山 熊谷寺 (ふみょうざん くまたにじ)
宗派:高野山真言宗
本尊:千手観世音菩薩 開基:弘法大師 創建:弘仁6年(815) 御詠歌: たきぎとり水熊谷の寺に来て難行するも後の世のため 真言:おん ばざらたらま きりく 〒771-1506 徳島県阿波市土成町土成字前田185 アクセス:土成インターチェンジから、県道139号線を市場町方面へ進むと寺行きの看板があり、看板に沿って行くとたどり着きます。 TEL:088-695-2065 拝観:境内自由。 駐車場:普通車50台無料。 宿坊:なし |
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四国遍路の三信条
四国遍路は、ただやみくもに八十八か所を巡るのではなく、遍路の心得や最低限の作法を理解し実践することによって、四国遍路の旅がより意味のあるものになります。
1.摂取不捨の御誓願を信じ、同行二人の信仰に励みましょう
「悩めるもの、苦しむものが最後の一人になるまで救い尽くすであろう」 という弘法大師のお言葉を信じ、
巡拝中は、常に「お大師さま」と共に寝食をする思いでお参りしましょう。
2.何事も修行とこころえ愚痴、妄言をつつしみましょう
「千年の功徳もわずかの怒りに消える」とお経に説かれています。
遍路は楽しいことばかりではありません。何事も試練、修行と受け止めましょう。
3.現世利益の霊験を信じ、八十八使の煩悩を消滅しましょう
いかなる人も、この世で救われることを信じ、八十八の煩悩を転じて、
悟りの世界にはいるよう功徳を積みましょう。
四国八十八カ所地図
1番 霊山寺 | 31番 竹林寺 | 61番 香園寺
お礼参り |