第六番札所 安楽寺
第五番札所「地蔵寺」から第六番札所「安楽寺」へ、約5km(徒歩1時間30分、自動車約20分)
安楽寺近くは田園が広がっており、遠くを眺めると阿讃山脈を望むことができます。
安楽寺境内に温泉が湧くのを見た大師が、病気平癒に縁があるとし薬師如来を刻んだのが開祖です。
宿坊は、1番札所から約16kmの地点にあり、歩き遍路初日の宿として宿坊を利用するお遍路さんも多いようです。
ここで温泉に浸かり、旅の疲れを癒して翌日からのお遍路の英気を養いましょう。
温泉ゆかりの寺と宿坊「安楽寺」
弘仁年間(810~821)弘法大師が薬師如来を刻んで開いたのがこの寺のはじまりです。
温泉山の山号からもうかがえるように、開創には温泉にまつわる伝承があり、弘法大師がこの地に湧いていた人々に温泉の効果を説き、さらに衆生を病の苦しみから救ってくれる薬師如来を安置したとされています。
現在も大師堂前から温泉が湧き出ています。
次の第七番札所「十楽寺」までは約1kmの道程です。
宿坊
宿坊とは、本来修行中の僧侶が宿泊する施設でしたが、現在では一般の参詣者も宿泊することができるようになっています。
宿坊と聞くと堅苦しいイメージですが、部屋は空調やトイレなど快適に整備されているところも多く、普段とは違った雰囲気を体験することができる場所です。
安土桃山時代には阿波徳島藩の藩祖である蜂須賀家正公より「駅路寺」として定められました。
その当時、遍路や旅人のための宿泊施設がなく、駅路寺とはそういった人々に宿や食事を提供して保護するために藩が指定した寺院でした。
安楽寺は八十八ヶ所の中で唯一の「駅路寺」になります。
歴史ある宿坊には温泉もあり、今もお遍路さんや旅人の疲れを癒しています。
弘法の湯
当山は山号を温泉山と号し、弘法大師が我が国に温泉湯治の御利益を伝えた旧跡であります。
現在も大師堂前から湧き出る温泉で、健康と長寿を得られるよう祈願して入浴されてはいかがでしょうか。
厄除けの逆松の由来
境内にある池の近くに弘法大師ゆかりの逆松(さかまつ)があります。
大師が42歳の厄年の時、猟師の放った流れ矢から守ってくれたという伝説が残っています。
大師は折れた松を逆さに植え、「もしこの松が根を下ろし生い茂ったら、この地を訪れる者は災厄を逃れるだろう」と言いました。
そして現在、立派な松に成長し厄除けの逆松として多くの参拝者が訪れています。
温泉山 安楽寺 (おんせんざん あんらくじ)
宗派:高野山真言宗
本尊:薬師如来 開基:弘法大師 創建:弘仁6年(815) 真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか 〒771-1311 徳島県板野郡上板町引野寺ノ西北8 アクセス:土成インターチェンジ出口を右折、次の信号を右折、県道139号線を東へ3.5km行くと右手にあります。 TEL:088-694-2046 拝観:境内自由。 駐車場:普通車50台。 宿坊:あり(300人・温泉あり) 安楽寺のホームページhttp://www.shikoku6.or.jp/index2.html |
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御詠歌
霊場巡拝で歌う短歌体の賛歌。仏を賛嘆して鈴を振りながら歌います。
御詠歌とは、西国三十三観音巡礼・四国八十八カ所巡礼をはじめとする信仰の中から多くのお遍路さんたちによって生まれ、
多くの信徒の方々による仏さまやお大師さま、そしてご先祖さまへの想いや感謝気持ちが歌となり、
私たちの心のより所とした現在まで歌い継がれてきた巡礼歌です。
御詠歌は、五・七・五・七・七の和歌に節を付けたもをいい、七五調や五七調・自由歌に節を付けたものを和讃といい、それらを総称して「御詠歌」と呼んでいます。
全国に伝わった御詠歌は、真言宗、浄土宗、曹洞宗、臨済宗などがあり、宗派の中でもそれぞれ「流派」があります。
四国八十八カ所地図
1番 霊山寺 | 31番 竹林寺 | 61番 香園寺
お礼参り |